トークトークトークトーク

物事を口に出して話すと言うのは、とても大切だと思う。

厳密に言うと、口に出さなくてもいい。

自分の頭の中にある言葉をなんらかの形で外に出す作業が大切だ。

 

頭の中で考えること、想像することは、際限なく広がる。

なんなら宇宙より広がるんじゃないだろうか。

脳ってだいたい1300グラム前後らしいんだけど、麦茶のペットボトルよりも軽い質量でよくそんなに考えることあるなと思う。

優秀よねー。

 

それはさておき、頭の中ではいろんな感情がいろんな議論を繰り広げている。

空腹を感じて、夕飯の献立について議論。

仕事につまづいて、より効率的な方法がなかったのかと議論。

何か結果の出る議論は有意義だ。

PDCAに則って、計画してやって確認して見直せばいい。

豚汁作ろうと決めて、作って、食べて、おいしいなぁとか味薄かったなぁとかやればいいのだから。

 

問題は、結果の出ないやつ。

どうしてこうなったとか、なんでできなかったとか、どうすれば良かったとか、そういうやつ。

これが一番厄介だと思う。

こういう感情は大概心の宇宙で信じられないほど広がって、1300グラムの脳みそから始まったとは思えないくらい展開した結果ビッグバンを起こして灰になる。

でも、考える。どうしてだろうとか、なんでだろうとか。

こういう時の想像力って本当にすごい。

大体がバッドエンドなのもすごい。

欧米で映画公開したら全米が泣くくらいひどい。

 

で、ここ2週間はもちろんそんな全米が泣くような考えしか生まれないので、

ほんとにどうしたものかと思っていた。

友人からは「とにかく紙に書き出す」「叫ぶ」「物を破壊する」みたいな助言を貰ったんだけど、それでもやっぱりわたしの頭の中の宇宙は拡がっていく。

 

で、引きこもっていたある日コンビニに行った時、店員さんと会話をした。

「温めますか?」「はい、お願いします」

たったこれだけ。

会話というか業務連絡である。

でも、この温めますか?以降、少し気持ちが軽くなった。

話すことだ。

わたしの場合、思っていること考えていることとか関係なく、

声を出すのが一番気持ちが晴れるということに気づいた。

 

とは言え、毎日誰かを捕まえて一方的に話すわけにもいかないし、

毎日コンビニに行ってカレーうどんを温めてもらうわけにもいかない。

そこで考えたのが、本を音読すること。

朗読、みたいなかっこいいやつじゃなくて、ただ文章を声に出して読むこと。

これが意外と効果的で、感情が渦巻くでもなく余計なことを考えることなく、ただ声を出す作業に没頭できる。

そもそもがおしゃべりな性分だ。

おしゃべりしたいのだ、誰かと。

そういうサービスがあれば需要あるんじゃないかなってふと思った。

あ、それがキャバクラとかホストクラブか。

や、そうじゃなくて、お酒を入れずにただ話すだけの…。

 

先日、ついに人と話すために出かけた。(ホストクラブに非ず)

急激に元気になった。

恐ろしいくらいに前向きに、元気になった。

誰かと話すというのは本当に大切なことだ。

今は自分が倒れているけど、誰かが倒れた時にわたしがその相手になれるようにしたい。

そう思った。