超好きだったのにな

 狂ったように音楽を聴いている。

2日に1ぺんTSUTAYAに行って、10枚ぐらいずつCD借りてる。

今まで聴いてこなかった新しいバンドや、プレイリストに入っているけど聴いていない曲たち。

TSUTAYA重課金勢である。

 

恋は魔法だ。

そして、恋は麻薬だ。

一種の中毒症状にあるから、決まったものばかり好んで着る食べる聴く吸収する。

で、その魔法が解けて中毒症状が消えてくると、物事の視点が急にフラットになる。

あんなに好きだったふ菓子にいまいちグッとこないし、

じゃがりこなんかここ2ヶ月食べていない。

今、魔法が解けて中毒症状が緩和してきている。

なので、新しいものへの興味が半端なくある。

 

引越しを検討していた。

でもそんなお金ないし、そんなお金もったいない。

代わりにいろんなものを捨てて買い替えた。

そうやって、目に見える環境を変えた。

替えたことで、自分の中の何かが変わった。

 

一つのものに、執着しなくなった。

これじゃなきゃダメ、気に入ったら食べ続ける、選び続けることがなくなった。

執着してそれはもう命に関わるほど辛い思いをしたので、自己防衛の一種だと思う。

それでも、四半世紀以上変われなかった部分が変わったことは自分の中でかなり驚異だった。

と言いながら、一つのバンドにハマっている。

ほかの音楽も均等に聴いているから、執着とは違う。念のため。

一曲、めちゃくちゃハマる曲があったのだ。

 

m.youtube.com

 

これは衝撃だった。

明るい曲に信じられんくらい悲しく切ない歌詞がのってる。

 

指にキラキラまとわりついて見えたのに

赤じゃなかったの

 

いや、まじか。

赤じゃない。そう、赤じゃなかったんだよ。

ここで一気にギャンって引き込まれて、

 

寝る前にちょっと考えた 超好きだったんだな

誰かと結婚なんてしないで 忘れないで

正直言うけど

ステレオタイプな未来は全然似合ってない

君の才能が欲しかった 超好きだったのにな

あたし一人で桃食べて

最速で離れてあげる いいよ

映画見るわ

 

天才でしかない。

あー超好きだったんだな、って思い返して、

別れてあげるけど誰かと結婚しないでって思って、

そしてわたしは今狂ったように音楽を聴き映画を観あさっている。

なんだこの曲。わたしか。

 

君の才能が欲しかった。超好きだったのにな。

ああ、これだ。

自分が持ってない、でもあの子が持ってるいい所、それが欲しかったんだ。

それが近くに置いておけなくなったからあんなに悲しくて痛くて苦しかったんだ。

悲しみの理由が見えただけでこんなに腑に落ちるなんて。

目からウロコ過ぎて出血しそう。

それが分かっただけで、何か一つ感情が成仏した。

 

音楽すごい。

アカシックすごい。

ライブ行きたいけどどう考えても休めない日程で泣いてる。

いいよ、映画観るわ。